【創業支援コラム】税務上の交際費とは?

税務上の交際費とは?
 

 11月も、引き続き多くの方から会社を設立したいというお問い合わせをいただきました。ありがとうございます。
 八王子・多摩会社設立支援機構は、多くが八王子で会社を設立したいとお考えの方が多いです。
 そして、青梅・あきる野・日野で会社を設立したいとお考えの方からもお問い合わせをいただいております。

 

 今回は、「交際費」についてお話しさせていただきます。
 法人税では、資本金1億円以下の法人が支出した交際費について、年間800万円以下の交際費を全額損金算入できることになっています。

 「損金算入できる」とは、交際費として経費計上したものを、年間800万円まで経費として認められるということです。
 今は、新型コロナの影響で接待に係る飲食費は多くの企業で減少しています。

 

 ところで、税務でいう「交際費」とは、一般的なものよりも広範なものとなっています。

 交際費とは、交際費・接待費・機密費その他の費用で、法人がその得意先・仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待・供応・慰安・贈答その他これらに類する行為のために支出するもの(所定のものは除く)をいいます。
 これが、税務上の交際費の定義です。

 

 ここでいう、交際費とされない所定のものとして、次のように規定されています。
 1.専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用
 2.飲食その他これに類する費用(専らその法人の同族の役員や同族の従業員またはこれらの同族の親族に対する接待等のために支出するものは除く)であって、一人当たり5千円以下であるもの

 

 ちなみに、これは、租税特別措置法第61条の4という条文です。
 (便宜上、これでも簡略化しています。)

 

 さらに、交際費に含まれる例示として、次のようなものが掲げられています。

 1.会社の何周年記念又は社屋新築記念における宴会費、交通費及び記念品代並びに新船建造又は土木建築等における進水式、起工式、落成式等におけるこれらの費用

 上記1の例示がありますが、これにも、2つの例外があります。

 

 例外1.進水式、起工式、落成式等の式典の祭事のために通常要する費用は、交際費に該当しない。
 例外2.社内の行事に際して支出される新社屋落成式等に際し従業員等におおむね一律に社内において供与される通常の飲食に要する費用

 2つめとして、次のように掲げられています。

 2.下請工場、特約店、代理店となるため、又はするための運動費等の費用

 この2つめの例外として、次のように掲げられています。

 これらの取引関係を結ぶために相手方である事業者に対して金銭又は事業用資産を交付する場合のその費用は、交際費に該当しない。

 このような例示が11掲げられています。
 これらの例示は、租税特別措置基本通達に書かれているのです。

 

 最後に、この通達では、こんなこと書いていいのかなと思われるものも、交際費の例示として掲げられています。

 その2つを、そのまま記載します。

 ○ いわゆる総会対策等のために支出する費用で総会屋等に対して会費、賛助金、寄附金、広告料、購読料等の名目で支出する金品に係るもの
 ○ 建設業者等が工事の入札等に際して支出するいわゆる談合金その他これに類する費用

 

 あなた様の、交際費のご理解が少しでも深まれば、幸いです。

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