【創業支援コラム】座右の銘

座右の銘

 会社を設立してから、あるいは、個人事業を開業してから、どのようにして蓄えをしていくかということは、企業経営の重要なテーマです。

 この点も、先人の成功者の教えに貴重なヒントがあります。
 
 経営の神様、と言われている松下幸之助さんは、ある時「ダム式経営」というテーマで講演をしたそうです。
 それは、ダムがいつも一定の水量で満たされているように、私たちも蓄えを持って事業を経営しなければならないということです。
 質疑応答の際に、聴衆の一人が質問をしたそうです。

 その質問とは、松下幸之助さんの考え方の健全さを褒めたたえた後に、私には余裕の資金がない、どうやってダムという蓄えを作れば良いのでしょうか、というものであったそうです。
 その質問に対する答えは、「自分もその答えは知らない」と言いました。そのあとで、「しかしまず蓄えが要ると思わなければいけません」と言いました。
 多くの聴衆は、それでは答えにならない、と笑ったそうです。

 しかし、その答えに強い感銘を受けた人がいました。
 その人とは、稲盛和夫さんです。
 京セラ、KDDIの創業者です。
 何か事を起こすときは、まず思わなければならない、そして思い込まなければならないということだと、強い感銘を受けたそうです。
 それが理想的であることはわかっているが、現実にはそのようなことは不可能だと、自分自身に言い続けていたら何も起こせません。

 何かの話を聞いて全くピンとこない人、強い感銘を受けた人、それは受け取る側の感性もあるでしょう。

 何かを聞いたり読んだりしてそれが座右の銘となれば、企業経営をしていくうえで、困難を乗り越えるばねになります。

 あなたの座右の銘は何ですか。
 またそれは、企業経営に生かせるものですか。

 

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