【創業支援コラム】ブスの25箇条

ブスの25箇条

 「私が宝塚歌劇団を退団する1年ほど前だったと思います。ある時期から、歌劇団の人なら誰もが    目にする場所に貼り出された1枚の紙。そこには、『ブスの25箇条』とありました。」
  こう語るのは、女優の貴城けいさんです。

  先日、事務所の書棚を整理していて、「月刊致知2010年3月号」がありました。
  タイトルは、「宝塚歌劇団の伝説の教えに見る運のつかみ方」です。
  私は、宝塚の劇を見たことがありません。しかし、これには、ドキっとさせられました。
 
  10年以上前の雑誌でしたが、改めて、ふむふむ、と感じましたので記します。
  続けて、同記事より引用させていただきます。

 「いつ、だれが、何のために貼ったのか、誰に聞いても分かりません。(しかもいまは外されているというから、ますますナゾです)。しかし、誰もがその貼り紙の前で足を止め、見入っていました。
 『こうするとブスになる』という、この25の戒めは、何も女性だけを対象としたものではなく、人間としてあるべき姿を逆説的に示したものではないかと思います。そしてひいてはそれが人から愛され、運を呼び込むための資質といえるのではないでしょうか。」

 【ブスの25箇条】
   ○笑顔がない
   ○お礼を言わない
   ○おいしいと言わない
   ○目が輝いていない
   ○精気がない
   ○いつも口がヘの字の形をしている
   ○自信がない
   ○希望や信念がない
   ○自分がブスであることを知らない
   ○声が小さくイジケている
   ○自分が最も正しいと信じ込んでいる
   ○グチをこぼす
   ○他人をうらむ
   ○責任転嫁がうまい
   ○いつも周囲が悪いと思っている
 ○他人にシットする
   ○他人につくさない
   ○他人を信じない
   ○謙虚さがなくゴウマンである
   ○人のアドバイスや忠告を受け入れない
   ○なんでもないことにキズつく
   ○悲観的に物事を考える
   ○問題意識を持っていない
   ○存在自体が周囲を暗くする
 ○人生においても仕事においても意欲がない
 
 インタビュ-は続きます。

 「何倍もの倍率を潜り抜け、宝塚音楽学校に入った人の中でも、トップになれるのは、ほんの一握りです。トップになれる人となれない人の差は何か。おそらくそれは『運』ではないかと思います。
   もちろん努力や思いの強さもあるのかもしれません。しかし、誰もがステ-ジに立ちたい、少しでも大きな役に就きたいと思って日々努力を重ねています。そしてまた、人より努力をしても在籍中に必ずしもいい結果に結びつくとは限らないし、逆にそれほど努力しなくてもできる人はできる。そういう厳しい世界でもあります。確実な成功法則はありません。だからこそ、運という抽象的な言い方しかできないのです。
     ただ、一つだけはっきりしていることがあります。どうしたら『運』をつかめるかは分かりませんが、何もしなければ何もつかめないのです。」

    また、心構えについて、こう語っています。

  「どんなに疲れていても、どんなにつらいことや悲しいことがあっても、劇場に足を運んでくださったお客様に心から感謝を込めて最高の笑顔でお迎えする。そして笑顔で劇場を後にしていただく。それがタカラジェンヌとして、一番のベ-スとなる心構えであったように思います。」

   そして、このように結んでいます。

 「夢や願望といった壮大なことではなくとも、『人としてよく生きたい、美しく生きたい』という思いは、誰しもに共通したものだと思います。例えばこの『ブスの25箇条』を読んで、まずは「自分ってどうなんだろう」と振り返ってみることが第一歩ではないかと思います。『よし、一つずつクリアしていこう』と決意し、実践する。そしてそれを継続した人のみが成功し、必然的に運をつかむ人になるのではないかと思います。
   一日でクリアできる人もいれば、10年かかる人もいるでしょう。しかし、自分の歩幅に合わせて、少しずつでも前進していくことが、結果としてその人の人間力となり、魅力となる。そうなれば、運のほうから自分のところへやってくるのではないかと思っています。」

    これから会社をつくりたい、事業を始めたい方は、ぜひ「運がいい」と思えますように、心より願っております。

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