【創業支援コラム】経営の12か条

経営の12か条

 

 今年も多くの方から八王子・多摩会社設立支援機構にお問い合わせをいただきました。改めて感謝申し上げます。

   創業期をスムーズに乗り越えた経営者が、どのような指針をもって事業経営を行っていけばいいのかということに、多くの経営者が悩んでいらっしゃいます。

 

   そこで参考となるのが、京セラ・KDDIを経営されている、稲盛和夫さんの提唱している「経営のそ12か条」です。

 

   稲盛さんは、下記のように述べています。

   本年最後に、経営の12か条の要点を掲げたいと思います。

 

    時代や環境がどう変わろうと、事業を成功させるためには必要な事柄がいくつかある。それを「経営の原点」として次の十二ヶ条にまとめている。           

 

第一条 事業の目的、意義を明確にする

 事業を行うには、その規模の大小にかかわらず、なぜ行うのかという目的を明確にすべきである。その場合の目的は、ともに働く従業員が心から受け入れることができるような、公明正大で、大義名分のあるものでなければならない。もし、事業の目的が経営者自身の利益だけを増大させようとするものであるならば、わが身を削ってでもその経営者のために働きたいという従業員が現れるはずがないからである。

 

第二条 具体的な目標を立てる

 経営者は、今年あるいは今月の売上や利益など、あらゆる面で具体的な目標数値を持ち、それを全従業員に毎日のように訴え続け、必ず達成すべき目標として周知徹底を図る必要がある。そうすることで、従業員の経営への参画意識、目標達成へのエネルギ-も高まってくる。

 

第三条 強烈な願望を心に抱く

 事業を成功させようと思えば、漠然と「できればいいな」というレベルではなく、強烈な願望として寝ても覚めても四六時中そのことを思い続けることが大切である。強烈な願望とは、心の底から想い描き、それが潜在意識まで透徹していくような願望である。そういう願望を抱いていると、思わぬところで神の啓示にも似たヒントが与えられ、知らずしらずのうちに成功へと近づいていくことができる。

 

第四条 誰にも負けない努力をする

 物事を成就させようとするなら、努力を積み重ねていく以外に方法はない。事業の目的が明確になり、具体的な目標が定まったら、それに向かって一生懸命努力をする。地味な努力であっても堅実に行い、たゆまぬ努力を続けることで目標は必ず達成できる。

 

第五条 売上を最大限に伸ばし、経費は最小限に抑える

 経営は一見大変複雑で難しそうに見えるが、基本はいかに売上を増やし、経費を最小にするかである。利益はその結果生まれてくるものにすぎない。売上を少しでも増やすよう創意工夫を重ね、また経費を少しでも減らすように一つひとつの経費項目を見直す。そのような努力の結果として、利益は増大し、企業も発展していく。

 

第六条 「値決め」が経営

 お客様が喜んで払ってくださる最高の値段とはいくらなのか。それを見出すのは経営者の仕事である。経営者は、自分の製品の価値を正確に認識し、販売量と利幅の積が最大になるような値決めができるようにならなくてはいけない。実際、安すぎる値決めをしたために赤字になったり、逆に高すぎる値決めのために山のような在庫を抱えてしまったという例は多い。値決めとはそれほど重要な仕事であるが、それを軽く扱い、部下任せにしてしまうケ-スがある。値決めは、経営の重要なポイントであり、経営者自らが責任を持って行うべき仕事なのである。

 

第七条 経営は強い意志で決まる

 前述のように、経営の目標は明確かつ具体的に掲げなければならないが、現実には目標を立てた段階では予想もしなかった事態が必ず起こってくる。しかし、それを目標が達成できない言い訳にしてはならない。経営者はどのような事態になろうとも、必ず目標を達成させるのだという強い意志を持たなくてはならない。

 

第八条 燃えるような闘魂を持つ

   自由競争下での経営は真剣勝負、厳しい競争にさらされているのが常である。しかし、経営者はどのような厳しい状況に遭遇しようとも、「絶対に負けない」という激しい闘魂を燃やさなくてはならない。それを見て部下の士気は高まっていく。逆に少しでも弱気な側面を見せると、瞬く間にそれが社内に広まって、会社全体のムードを消沈させてしまう。厳しい競争に勝つためには、経営者はどんな格闘技の選手にも劣らないほどの闘魂と気迫を常に持っていることが求められる。

 

第九条 勇気を持ってことに当たる

 事業を成功させるためには、経営者は「人間として正しいこと」を貫かなくてはならない。しかし、そのような正しい判断がいつも誰からも歓迎されるわけではない。逆に一部の人たちから非難され、嫌われることもある。そんなとき、正しいことを貫き通すには真の勇気が必要となる。もしトップの人間が勇気を失い、いささかでも卑怯な振る舞いをすれば、従業員との信頼関係は一瞬のうちに消え失せ、企業全体のモラルも急速に失われてしまう。だから、経営者は常に勇気を持ってことに当たる必要がある。

 

第十条 常に創造的な仕事を行う

 創造的な仕事とは、高度な技術を開発するようなことばかりではない。どんな些細な仕事でも、今日よりは明日、明日よりは明後日と、毎日改善改良を積み重ねていくことが大切なのである。偉大な創造とは、一日たりとも現状に満足せず、絶え間なく改善改良を続けた結果生まれるものである。

 

第十一条 思いやりの心で誠実に

 経営者には激しい闘魂や強い意志が求められるが、そうであればあるほど、心の奥には思いやりや優しさを宿していることが必要となる。商いの鉄則は、売って喜び、買って喜ぶということである。自分だけの利益を考え、相手を泣かすような商売では一時的に成功しても長続きはしない。同じように、社員や地域の人々にも優しさと思いやりの心を持ち、誠実に接することが事業の永遠の繁栄につながる。

 

第十二条 常に明るく前向きで、夢と希望を抱いて素直な心で経営をする

 経営者は、決して物事を否定的に見たり、批判ばかりしてはいけない。暗い表情はもちろんのこと、不平不満、愚痴などを部下に漏らすようでは失格である。将来に不安を持ち、ネガティブなことばかり考えていると、その心がほんとうに不運を呼び寄せてしまうことになりかねない。状況がどのように厳しくとも、夢と希望を抱いて素直な気持ちで物事を受け入れる姿勢が、経営者には絶対に必要なことである。

 

  いかがでしょうか。

  参考になれば幸いです。

八王子の税理士による創業支援コラムの最新記事

起業家のための無料相談受付中!0120-772-392

サポートメニュー一覧

資金について相談したい!

会社設立について相談したい!

経営・税務会計について相談したい!

ページ上部へ戻る