【創業支援コラム】役員退職慰労金規定

役員退職慰労金規定

 2月も会社設立に関するお問い合わせをいただいております。

 また、個人事業を法人にしたいというお問い合わせも多くいただいております。

 

 会社を設立し、売上、利益が順調に上がり、社長ご自身の年齢が70歳前後になると、何らかの形でご勇退を考えます。

 会社を設立したのに、ご勇退のお話というのはいかがなものか、とは思いますが、大切なことです。

 

 つまり、社長がご勇退をするときに、会社が社長に退職慰労金を支払えるように規程を設けることが多いです。

 退職慰労金とは、社長ご自身の会社経営にあたり長年の功労金として、会社が所定の手続きを経て社長に支払うものです。

 

 具体的には下記のように規程いたします。また、株式会社を前提にお話しさせていただきます。

 

 第1条(総則)

   当会社の取締役または監査役(以下役員という)が退職したとき、または役掌が大きく変更し日常業務に関与しなくなったときは、株主総会の決議を経て退職慰労金を支給することができる。

 第2条(基準額)

   退職した役員に支給すべき退職慰労金は、次の各号のうちいずれかの額(以下基準額という)の範囲内とする。

 1.この規程に基づき取締役会が決定した金額にして、株主総会において承認された確定額。

 2.この規程に基づき計算すべき旨の株主総会の決議に従い、取締役会が決定した額。

 第3条(基準額の計算)

   退職慰労金の基準額は、次の各項目をそれぞれ乗じた額とする。ただし、算出額に万円未満の端数がある場合は万円単位に切り上げる。

 1.退任時最終報酬月額

 2.役員在任年数

 3.退任時役位別倍率

      会 長・・・・3.0

      社 長・・・・3.0

      取締役・・・・2.0

      監査役・・・・1.0

 

 このように規程し、実際に社長がご勇退をされるときに、株主総会を開催して社長に対して退職慰労金の支払決議をします。

 

  現実問題として、社長の勇退時のために、社長個人が「小規模企業共済」に加入する方法や、会社が生命保険の保険料を支払い退職慰労金の資金原資にする方法などがあります。

 

  とはいえ、売上を上げて、そして順調に利益を出していくことが先決となります。

 

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