【創業支援コラム】起業して成功するには

　先日、会社を設立されたいというお客様とのご面談で、会社を設立して成功するにはどのようにしたらいいのでしょうか、というお話になりました。

その際、「あなたさまの言われる成功とは具体的にどのようなことですか？」とお聞きしました。

　私は、

　１　どのような事業で会社を設立したいのか

　２　その業種での勤務経験がどのくらいあるのか

　３　最初にご自身の手にしたい役員報酬はいくらで、その役員報酬を手にするためには、どのくらいの売り上げが必要なのか

　という具体的なことを、詳細に計画することが大事だと考えています。　　　　　　　　　　　　そして、物心両面での成功を目指していただきたい、と強く感じております。

　ここで思い出すのが、「マズローの５段階欲求説」です。

　「マズローの５段階欲求説」とは、心理学者アブラハム・マズローが提唱したものです。人間の欲求は５段階のピラミッドのようになっていて、人はそれぞれ低次の欲求が満たされると、その上の欲求の充足を目指すというものです。

5つの段階とは、次のとおりです。

１　生理的欲求

　水、食物、睡眠などが十分に満たされていること

２　安全の欲求

　恐怖や不安から解放されること、快適であること

３　愛と帰属の欲求

　愛されること、自分自身の居場所があること

４　自尊心の欲求

　価値ある存在と認められること、尊敬されること

５　自己実現の欲求

　こうありたい自己を求め、心が充足すること

「マズローの５段階欲求説」は、物質的なものから精神的なもの（内面のもの）へとその階段を上がるようなに、人としての成長過程の提唱を同時にしています。

　そして、企業経営にあたって、経営者自身が「何のためにその事業をしているのか」とご自身に問いかけたときに、どの段階にいるかがわかります。

　最初は、お金儲けだけが目的であったり、「あいつだけには絶対に負けたくない」などという意地で成功を目指していたとしても、成功の段階を上がっていく過程で、経営者自身が変化をしていきます。そうすると、稼ぐという目的がもっと大きなものへと変貌し、しいては人としての器も大きくなっていくのです。

　いうなれば、数字で計測できるような、例えば年商１億円の企業規模にした、という物質的な成功と同時に、自己実現という内面の成功をバランスよく達成することが、企業経営の理想である思います。

　会社を設立して、あなたも是非物質的な成功と、自己実現という内面の成功の両方をバランスよく実現していただきたいと、切に願っています。

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